Oculus Goを買ったので簡単にレビューと自分の使い方を紹介.
こんにちは,CoarsePaper管理人のほりー(@CoarsePaper)です.
oculus Goを買いました.いわゆるスタンドアロン型のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)です.
僕はVR関連の研究をしているのでHMDはよく使うのですが,それらと比較しても体験としては良好で,まだVRを体験したことのない人に特におすすめできる商品だと思いました.
そこで今回の記事では,幾つかのHMDを使用した経験を踏まえた簡単なレビューと,僕の使用方法を紹介しようと思います.
外観については記事の間を埋める感じでチラチラ見せながらやっていこうと思います.
oculus Goの特徴:スマホVRの一歩先
oculus GoはスタンドアロンのHMDなので,充電しておけばワイヤレスで使用することができます.
通常のHMD,Oculus RiftやHTC VIVEはPC等に繋ぐことで外部の計算資源を使用するのに対して,
oculus Goはoculus Goに内蔵されたCPUによって完結します.したがってメガネのようにHMDを装着すればもうVR環境が目の前にあるわけです.素晴らしい.
HMDには通常のディスプレイと異なり自由度という概念があり,oculus Goは3軸です.
何が言いたいのかというと,HMDの場合,人の頭の動きをトラッキングして,映像をそれに同期しなければならないわけです.頭を動かしても映像が変わらなかったらVR環境で見回すという行為ができなくなってしまいますね.
3軸トラッキングというのはロール・ピッチ・ヨー角,つまり頭を動かした時の角度をトラッキングします.対して6軸というのは角度に加えてx,y,zの平行移動もトラッキングします.
Gear VRなどのスマホVR系は3軸,現行のOculus RiftやHTC VIVEは6軸に対応しています.
なのでoculus GoはスマホVRの系統だと思ったほうが良いです.対応しているアプリケーションもそれによって異なりますしね.
ステレオスピーカーが内蔵されていて,イヤホンなしでも立体的な音響を楽しむことができます.
視野角は十分で,解像度もブラウザで文字がしっかり読めます.この解像度がなかなか秀逸で,これまでリリースされてきたメジャーなHMD(HTC VIVEやoculus Rift)と比較してもかなり高い解像度を実現しています.
以下主観的なレビューです.
oculus Goを使用した感想と思ったこと:圧倒的な手軽さを実現するスタンドアロンの強みとお布団Ready
まず,VR向けのコンテンツやアプリケーションがまだ少ないです.
特にスマホVR向けは開発者の焦点からも外れがちなんですよね.開発者は6軸の方持ってますし,よく話題に上がるVRアプリケーションやゲームはOculus Goに対応していません(VR ChatとかBeat Saber等).
したがってゲーム機として買うのは全くおすすめできません.そもそもコントローラがゲームとしての体験をするには貧弱です.
しかし,まだVRを体験したことがない人に「VR空間にいる」という非常に大きな感動を味わってもらうためには,現状最も有力なデバイスになっていると思います.
まさに別の空間がそこには広がっていて,大きな可能性を感じることができます.これはエンタメでは終わらない.そう思わせるだけの完成度がoculus Goにはあります.
特にoculus roomやチャット系のアプリは,実際にその場で人に会って話しているような感覚を得ることができます.これは大きく人のコミュニケーションを変えそうです.実際,VRチャットアプリで会議をしている会社も既にあります.
別の空間を手に入れる体験をまさに被るだけで体験できるというのがこのデバイスの強みでしょう.スタンドアロンならではのワイヤのないストレスフリーさと,スマホを入れる必要の無い手軽さが,体験へのハードルを大きく下げています.
体験の新しさという意味で,oculus Goは手に取る一つの理由になると思います.
さて,話題を変えて,oculus Goを語る上で欠かすことができない「お布団Ready」というメリットについて説明しましょう.
みなさん,お布団は大好きですね?
お布団に寝ながらブラウジングや動画視聴をしたいところですが,スマホは画面が小さくて腕が疲れますし通常の画面は横になると見にくいのが欠点です.
oculus Goの真髄はここにあります.ブラウザを起動すれば,YouTubeやAmazon プライムビデオを視野角いっぱいの画面で視聴できます.そう,寝ながら.
完璧な仰向けで,大画面で,腕が疲れないという天井プロジェクターでしかなし得なかったお布団動画視聴を超手軽に実現できるのです.
後頭部は固定具が配置されておらず,ベルトだけなので寝ながらでも痛くなりません.
僕は契約していませんが,Netflixはアプリケーションが用意してありますし,非常に評判が良いです.こう考えると,動画視聴デバイスとしての優秀さが感じられます.このためだけに買っても安いと思いませんか?
細かい気になった点として,コントローラに振動フィードバックが無い点や,使っていると画面がずれていく点などがありますが,振動なくても音を使って選択状態を表現したり,ずれを直しやすい仕組みがあったりと,うまく出来てるなぁと感心しています.
まとめ
ちょっとでも興味を持ったら買うべきです.興味がない人も買って後悔はしません.ここで買えます.
容量は二種類から選べますが,とりあえず安い方でいいと思ってます.価格の面でも手軽さを追求している点がこのデバイスの強みだと思うので.
これはまだ序章に過ぎませんが,VRはこのままエンタメ以外にも大きく広がって行くと思います.
僕はVRに関する研究をしていますが,体験していない人に「これは遊びではない」ということを伝えるのが非常に難しいんです.学振の申請書とかその点でめちゃめちゃ苦労しました.
まだゲーム機に見えている人が多いと思いますが,oculus Goを日常的に使うようになればHMDは視覚空間を伝送する装置だということを感じてもらえるはずです.ホーム画面が第二の自分の部屋のように落ち着ける空間になります.
混んでる電車での活用とか良いですよね.
電車でGO #train_go pic.twitter.com/EEHLucmZAm
— すんくぼ@脱もぐらハウス (@tyranusII) 2018年5月19日
もう少し技術寄りの話や研究に関する話はこちらのブログに書いていく予定です.この記事を執筆している時点では何のコンテンツも投稿していませんが,ぼちぼちやっていければいいかなと思います.
ではでは〜.
ちなみにこれを使うと衛生的で良いですよ.