パツりがちな博士学生がNotionを使ってプロジェクトとタスク管理をするv.1
こんにちは、CoarsePaperの堀江です。
この記事は年始に書いているのですが、新年といえば社会人の皆様であれば誰でも今年の抱負を宣言したりして気合を入れる頃だと思います。
かくいう僕も博士課程の学生、発信者、表現者…としていくつか今年の目標を掲げました。
例えば新しい研究ネタで論文を何本出すとか、動画の発信を始めてみるとか…
しかし、現状でもいくつもプロジェクトを抱えていてパンク寸前、締め切り前に大事なタスクを思い出したりして頭を抱えることもしばしば。
昨年のブログの更新状況を見ても、優先度が低いものを全く手をつけずにおいてしまいプライベートが終了している事が伺えます。
こんな状況で今までと同じ仕組みで新しいことを始めようにも失敗するのは目に見えています。
昨年後半は佳境を迎えている大きめの案件に関して、経験豊富な方から色々アドバイスをいただきつつ、研究室内でプロジェクトを回したりし始めました。
時系列で状況を可視化してレビューすることが重要であるということを痛感した1年でした。
そんなことを昨年経験し、今年は小規模なものも含めて自分の持っているプロジェクトすべてを一元管理できるプラットフォームを持とうと考えました。
よく周りを見ていると(特に社会人経験のある人は)結構自分なりの仕組みを持っているような気がします。
そこでこれから、少し時間をかけながらでも、自分が持っているプロジェクトを管理できるプラットフォームを構築していきます。
まだたたき台というか、色々非効率だったりする面があると思うので改善しながら作り上げていきたいと思います。
目次
叶えたいこと
僕がこのプラットフォームで叶えたいことは以下の5つです。
- 走っている研究プロジェクトを全て把握できる
- 週の始めにその週の計画を適切に立てられる
- その日のタスクを表示しながら日報を書ける
- ポモドーロタイマーを紐付けてタスクの工数見積もりの精度を上げられる
- 研究に限らず日常のタスクも同じプラットフォームで消化できる
研究プロジェクトを把握してタスクに落とし込み、それを計画的にこなすというのが目標です。
また、研究忙しいタイミングって日常が荒みがちで、部屋は散らかるし生活リズムは乱れるしでこの年度末も何もしないとそうなることが火を見るより明らかです。
実際そういう微妙なストレスで効率が落ちている気がしています。
なので疎かにしがちな日常のあれこれもこのプラットフォームに載せてしまって、ちゃんと人間をやるというのもこの際実現しようと思います。
Notionに期待
ツールとしてはNotionが良さそうかなと思っています。
僕は最近使いはじめまして、まだまだ使いこなすには程遠いのですが、使っていて気分が上がりますし柔軟性が高そうです。
プロジェクト、タスク管理をNotionで行っている人も結構いて、色々参考になる知見がネット上で手に入りそうでもあります。
論文の原稿もドラフトはこっちで書いているので、プロジェクトや日報と結びつけてアクセスしやすくなるかなと思いました。
これまでのタスク管理と日報
タスク管理はTick Tick、日報はGoogle Docsに書き溜めていました。
とはいえ、タスク管理も思いついたものを投げるという感じでかなり抜け漏れがあったのが課題でした。
抜けがあると不意にその作業をする必要が出てきて予定が狂い、やりたかった事ややるべき事が出来ないみたいな事態になります。
徹底できてないと頭の隅で「なにか忘れているのではないか」という思考が生じてしまうので結局あまり意味がないんですよね…
あまり継続は得意な方ではないけど,研究日記的なものは割と続いている.
一日の初めにタスクを書き出して,作業中にその詳細をリアルタイムで書いていく.
記録に残るのはもちろん,次にやる事を迷わないし,一日が終わると今日やったことが可視化されていて精神的にもよい. pic.twitter.com/yT6ArsGFEP— Arata Horie (@ArataHorie) October 22, 2020
また、日報はその日のタスクがどう進んだかや、思考の過程をそのまま書き出しています。
1日の終りにまとめて書くというよりは書きながらタスクを消化していくような感じです。
この方法は気に入っていて、言語というツールでものを考えられるのと、1日が終わった時には日報が出来上がっており、「今日何してたんだっけ…?」みたいな虚無の感情を避けることができます。
これを踏まえて、プロジェクト全体を俯瞰してタスクを洗い出すフェーズを設けつつ、その時に登録したタスクを見ながら日報を書けるという状態が僕には良さそうです。
NotionとTickTickによるフレームワーク(プロトタイプ)
オーバービュー
さて、色々と検討した結果、NotionとTickTickを使って下記のようなフレームワークで動くのが良いかなと現時点では思っています。
- 今動いているプロジェクトの締め切りを全て可視化
- プロジェクトの締切の状況からその週のアクションプランとしてタスクに落とす
- タスクをその週のTickTickのカレンダーに割り当てる
- TickTickカレンダーに割り当てられたタスクを実行しつつ日報を書く
現状、Web版ではTickTickをNotionのページにEmbedすることができ、そこでカレンダーの登録からタスク消化、ポモドーロタイマーの起動までこなせます。
上記の1-3を1つのページにまとめ、週の初めにタスクを割り振るところまでやるという計画です。
また、4は日報と同じページにTickTickのその日のカレンダーを表示することで、タスクを見ながら日報を書くことが出来ます。
Weekly To-Do Generator
まず最初に1-3を行うためのページ「Weekly To-Do Generator」を紹介します。
このページは月曜日の朝に45分ほど確保して一週間分のTo-Doをアサインするためのものです。
一番上に自分がアサインされている進行中のプロジェクトをガントチャートで表示しています。
ここで締め切りを意識するわけですね。
ひとつ下のブロックではプロジェクトからアクションにブレイクダウンして今週行うタスクを書き出していきます。
ジャンルによってカラムを分けていまして、分け方はスワンさんのNoteを参考にしました。プライベートな日常タスクもここに集約しています。
さらにその下に配置した、週のカレンダー表示のTickTickでタスク消化のためのスケジュールを確保します。
こうすることでタスクが塩漬けになるのを防げます。
TickTickはGoogleカレンダーと同期できるので元々入っている打ち合わせなどの兼ね合いを見ながらタスクの時間を確保していくことが可能です。
Daily Journal
続いて「4.TickTickのカレンダーに割り当てられたタスクを実行」をするためのページ「Daily Journal」を紹介します。
上にTickTickのタスクを1日のビュー表示し、下に各タスクに対応した記録をつけていくというものです。
週の初めに登録したタスクが、その日になるとDaily Journalに表示されます。
また、僕はポモドーロのヘビーユーザーなので、ポモドーロタイマーをこのページ上で起動して合わせて活用しています。
基本的にこのスケジュール通りに過ごしますが、変更があったときはそのカレンダーを編集します。
さらに、ポモドーロタイマーはタスクと紐付けて集中していた時間をトラッキングします。
これにより、その日の過ごし方をトラッキングすることができるようになります。
TickTickの下の欄でタスクに対する進捗の詳細や感想を書いていきます。
達成度や浮かんだ疑問、考えを文字にして書き起こすことで思考が整理できるのでおすすめです。
ちなみにDaily Journalはテンプレとして登録してあり、ボタンを押すと日付欄とタスク欄、ミーティングの欄が生成されます。
まとめと課題
ポジティブな感想
とりあえず一週間回して、ポジティブな感想としては以下のような感じです。
- 1日や1週間の進捗に過度な期待が無くなった
これまで、この一週間で何やろうかというのをぼんやり考えた時にかなり期待値が高く、終わってみれば達成できていないみたいなことが多くありました。
しかし今回の方法を採用して、スケジュールにタスクの枠を確保することでだいぶ見積もりの精度が上がりました。
- 期待は減ったがこなした量は確実に増えた
上記のように期待値は下がったのですが、カレンダーでテトリスした結果、家で過ごす時間も含めて無駄な時間が減り、かなり能率が上がっています。今後は時間帯を考えながら効率も考えてタスクを割り振っていきたいですね。
- 「そういえば今週もあれ進まなかったな…」的な取りこぼしが減った
週初めに全ての進行中のプロジェクトが見えるので、まだ締め切りが先でも進めるべきものなどの取りこぼしが減りました。
週の中で1時間でも確保できるとぜんぜん違うものもあるのでこの効果は大きかったです。
- 変な休憩のとり方をしなくなった
特に時間を決めずにダラダラYoutube見て過ごすみたいなことが無くなりました。
こういう事言うと「余白も大事」みたいなこと言う人がいるんですが、余白の質を高めるためにも休憩はコントロールしたほうが良いですね。
ということで確実に前よりは良くなったなと思います。
課題感
続いて課題感を書き出してみると、
- プロジェクトそのものの進捗状況を直感的に可視化出来ない
最初の可視化についてはNotionのタイムライン表示がそこまで高機能ではないというのが起因しています。
Asanaとかだとプロジェクトから枝のようにタスクをはやして完了率を見れる機能がありますが、データベースの構造上難しいですよね。
- 実質的にツールが分かれることで二度手間になっている部分がある
NotionとTickTickを使うことで、入力や完了作業が重複するのがモヤモヤします。プロジェクトの進捗状況にそのまま反映できるといいですよね。
- 月曜朝のタスク生成が結構時間がかかる
また、まだ慣れていないというのもありますが、1週間のタスクを洗い出して自分のカレンダーにアサインするのにかなり時間がかかります。
適切に自動化できるといいなと思います。
- iPadを活用しにくい
iPadやアプリ版のNotionだとTickTickをEmbedしてもログインが出来ない問題があります。Split Viewで並べて使うようにしてますが、せっかくだし同じUIでやりたいですよね。
- Googleカレンダーとの同期が不完全
TickTickに登録したタスクはGoogleカレンダーにURLで登録できるのですが、僕のアカウントのスケジュールに反映してくれるわけではありません。
タスクの予定を入れていても他のチームメンバーから見ると空き枠なのでガンガンミーティングを入れられてしまいます。
まとめ
ということで現状のシステムの共有でした。
年始の時間のあるタイミングでこの仕組をある程度形にできて良かったです。
この記事も平日の夜にスケジュールを確保して執筆しています。
多分まだまだ改良の余地ありだと思います。
Notionの使い方として「こうした方が良いのに」的なのがあればTwitter等で教えていただけると嬉しいです。要望があれば実際に手を動かしながら利用の流れを動画化しようかと思います。
ではでは〜。